お葬式コラム

2022.11.21

家族葬の通夜の流れやマナーを徹底解説!すぐに使える挨拶の例文あり

家族葬

「家族葬を考えているけど、通夜をするべきか迷っている」
「喪主挨拶で何を言えばいいのか知りたい」
「そもそも家族葬って何? 参列してもいいの?」

上記のような疑問を持つ方に向けて、本記事では次の内容を紹介します。

  • 家族葬の通夜の特徴
  • 家族葬で通夜を行うメリットと注意点
  • 知らせをうけた側のマナー
  • 喪主挨拶の注意点とすぐに使える例文
  • 通夜を行わない家族葬の形

家族葬を検討している方や、家族葬の知らせを受けて戸惑っている方に役立つ内容となっていますので、ぜひ読んで参考にしてみてください。

家族葬とは

家族葬は、近親者のみで執り行う葬儀です。一般的な葬儀は30名以上が参列するケースが多いですが、家族葬の場合は10名以下、多くても30名以下で行われるのが一般的です。

家族葬には「参列者の対応に追われない」「家族だけだからリラックスしてお別れできる」といったメリットがあります。

家族葬の通夜の特徴

家族葬の通夜には特別なルールがあるの?」と心配な方もいるでしょう。ここでは、家族葬の通夜の特徴を3つ紹介します。

①通夜の流れやマナーは一般葬と同じ

家族葬の場合も、通夜の流れは一般葬と同じです。ただ、家族葬の場合は参列者が限られている分、焼香にかかる時間が短く、通夜全体の所要時間も短くなる傾向があります。

具体的には、一般葬なら通夜後の食事(通夜振る舞い)も含めて2~3時間程度、家族葬なら1時間半~2時間程度かかるケースが多いです。

服装や香典、焼香のマナーも、一般葬と特別な違いはありません。

通夜の流れやマナーについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

関連記事:お通夜のマナーを徹底解説 | 挨拶・香典・焼香・服装すべてまるわかり

②香典や供花は辞退するケースが多い

家族葬の場合は、香典や供花を辞退するケースも多いです。辞退の主な理由は、お返しの手間がかかることや、参列者側に負担をかけてしまうことを避けるためです。

香典や供花を辞退するかどうかは、故人の生前の意思や遺族の判断によって決定されます。近年では、香典や供花の辞退は選択肢のひとつとして一般的になりつつあり、失礼にあたることではありません。

③通夜振る舞いは省略することもある

一般的な葬儀では、通夜の後は式場内の別室に食事の席を設けるケースが多いです。通夜は葬儀・告別式とは異なり参列者の人数が予測しづらいことから、オードブルやお寿司、サンドイッチなどの大勢でつまめる料理がふるまわれるのが一般的です。

一方で、近親者のみで行われる家族葬では、通夜振る舞いが省略されることもあります。あるいは、人数の把握がしやすいためお膳やお弁当がふるまわれたり、式場内ではなく遺族の自宅やレストランなどで食事をしたりするケースもあります。

家族葬で通夜を行うメリット3選

家族葬の場合は、通夜が省略されるケースも珍しくありません。ここからは、家族葬で通夜を行うメリットを3つ紹介します。

①ゆっくりとお別れの時間を過ごせる

一般的な通夜とは異なり、家族葬では参列者の対応に追われることがありません。近親者のみなので、通夜の後もリラックスしてゆっくりとお別れの時間を過ごせます。

ご逝去から式当日までは葬儀の打ち合わせや準備などで慌ただしくなるため、通夜を終えたことではじめてホッとでき、故人とのお別れに向き合えるご家族もいます。

②後悔が残りにくい

通夜を行わないことで「きちんと送り出せなかった」と後悔する方もいます。一日葬や火葬式(直葬)は1日で葬儀が終了する分、「実感が湧かないまま慌ただしく過ぎてしまった」と感じる方もいるでしょう。

通夜を行うことで1日分の猶予ができるため、お身体があるうちに故人との別れに向き合う時間が確保しやすく、後悔が残りにくくなります。

しかし、通夜をしたから後悔しない、一日葬や火葬だったから後悔が残る、ということでは決してありません。葬儀の形式よりも重要なのは、ご遺族が「きちんとお別れに向き合えた」と感じられることです。

③菩提寺や親族に対して角が立たない

通夜、葬儀・告別式と一般的な流れに沿うことで、菩提寺や親族に対して角が立ちません。儀式を重んじる菩提寺や親族の場合は、通夜を行わない葬儀の理解が得られない可能性があります。対応を誤ると関係が悪化する恐れもあるため、通夜のない葬儀を希望する場合は、慎重に判断したほうが良いでしょう。

家族葬で通夜を行う際の注意点3選

ここからは、家族葬で通夜を行う際の注意点を3つ紹介します。

①参列や香典を辞退する場合は明確に伝える

参列や香典を辞退する場合は、はっきりと伝えましょう。あいまいな対応はトラブルのもとです。訃報連絡の際に「誠に勝手ではございますが、御香典・ご供花などのお気遣いは、故人の遺志により固くご辞退申し上げます」といった文言を添えるとスマートです。知らせを受けた方が迷わないような対応を心がけましょう。

②事前に訃報を知らせる範囲は慎重に判断する

事前に訃報を知らせる範囲は、慎重に判断しましょう。家族葬は近親者のみで行うため、関係性によっては親戚であっても参列をお断りする場合があります。とはいえ、事後報告では「なんで呼んでくれなかったの」「教えてくれてもよかったのに」と不満が出てトラブルに発展する可能性があるので、迷ったら知らせておくといいでしょう。

③葬儀後に弔問客の対応に追われることもある

家族葬の失敗談として意外とよく聞かれるのが、葬儀後に訃報を知った方々が次々に自宅に弔問に来て、対応に追われて大変だったというお話です。故人の人望が厚かった場合や、遺族が把握していない交友関係があった場合に多いケースです。

葬儀の手間を減らすために家族葬にしたのに、かえって負担が増えてしまった、とならないように慎重に判断するといいでしょう。

家族葬の通夜に参列する側の注意点3選

家族葬の知らせを受けたものの「参列してもいいの?」「参列は辞退しているようだけど、香典はどうやって渡せばいいの?」とお悩みの方もいるでしょう。ここからは、訃報の知らせを受けた側が知っておきたい、家族葬の通夜の注意点を3つ紹介します。

①参列を依頼されない限りは遠慮する

家族葬の通夜へは、遺族から参列を強く望まれない限りは遠慮するのがマナーです。「葬儀には何をおいても駆けつけるべき」という時代は変わりつつあり、遺族が「近親者だけでゆっくりとお別れの時間を過ごしたい」と望んでいる場合は、参列しなくてもマナー違反にはあたりません。

どうしても参列したい場合は、必ず遺族に確認をとってからにしましょう。断られた場合にしつこく食い下がるのは、かえってマナー違反なので注意が必要です。

②香典・供花の扱いは遺族の意向を尊重する

香典・供花の扱いは遺族の意向を尊重しましょう。家族葬の場合は、いずれも辞退しているケースがあるので配慮が必要です。「参列できないなら、せめて香典だけでも渡したい」と思うかもしれませんが、辞退の旨を伝えられたにも関わらず強引に渡すのはおすすめできません

辞退の背景には「相手に負担をかけたくない」という気持ちだけでなく、「お返しの手間を軽減したい」「対応に差をつけてトラブルになりたくない」といった気持ちが隠れている場合があります。

③後日弔問する場合は遺族の許可を得る

後日弔問を希望する場合は、突然押しかけず、遺族の許可を得てから訪問しましょう。弔問のタイミングは、葬儀後1週間から四十九日までの間が望ましいとされています。

服装は、男性ならダークスーツ、女性なら地味な色合いのワンピースやアンサンブルが一般的です。

玄関先でお悔みの言葉を伝えた後は、遺族から申し出があった場合のみ、家にあがってお線香をあげましょう。長居はせず、さっと切り上げるのがマナーです。

家族葬の通夜における喪主挨拶のポイント4選

家族葬でも、一般葬と同様に喪主が挨拶する場面があります。ここからは、家族葬の通夜における喪主挨拶のポイントを4つ紹介します。

①挨拶をするタイミングは2回

喪主が挨拶をするタイミングは、次の2回です。

  • 通夜閉式後
  • 通夜振る舞い終了後

上記のほかにも、通夜振る舞いの開始にあたって挨拶をするケースもあります。

②続き言葉や重ね言葉は使わない

葬儀の挨拶では、続き言葉や重ね言葉などの「忌み言葉」は避けるべきとされています。代表的な忌み言葉や避けるべきとされている理由、使用例は次のとおりです。

避ける理由
続き言葉 不幸が続く様子を連想させるため 何度も、繰り返し、再度
重ね言葉 不幸が重なる様子を連想させるため たびたび、ますます、重ね重ね
不吉な言葉 不吉なことを連想させるため 終わる、消える、落ちる

③同居する家族のみの場合は挨拶を省略することもある

家族葬の通夜を同居する家族のみで行う場合は、改まって挨拶する必要がなければ、省略することもあります。ただ、普段は伝えられない故人とのエピソードや家族への感謝の気持ちを伝えられるチャンスでもあるため、家族葬だからといって必ず省略する必要はありません。

④挨拶をするのは喪主以外でもOK

挨拶は、喪主以外が行っても問題ありません。たとえば、お父様がお亡くなりになり、喪主にあたる奥様が憔悴しきっている場合やご高齢の場合は、お子様が代理として挨拶を行うこともあります。

家族葬の通夜で使える喪主挨拶の例文

ここからは、家族葬の通夜で実際に使える喪主挨拶の例文を、場面ごとに紹介します。

閉式後の挨拶

通夜開式後の挨拶では、次のような内容を述べます。

  • 参列への感謝の気持ち
  • 葬儀・告別式の時間と場所の周知
  • 通夜振る舞いへの案内

例文は次のとおりです。

【例文】
本日はお忙しいなか、(故人)の通夜にお運びくださいましてありがとうございます。
皆様にお越しいただき、故人もさぞかし喜んでいることと思います。
故人に代わって心よりお礼申し上げます。

ささやかではありますが、別室にてお食事を用意させていただきました。
お時間が許すようでしたら、ぜひお召し上がりいただきながら、(故人)との思い出話をお聞かせいただければ幸いです。

なお、明日は〇時より、(斎場名)にて葬儀・告別式を執り行いますので、よろしくお願いいたします。

本日は誠にありがとうございました。

通夜振る舞い後の挨拶

通夜振る舞い終了後の挨拶では、改めて参列に感謝する言葉や次の日の案内をして、参列者の帰途を気遣う一言を添えるのが一般的です。例文は次のとおりです。

【例文】
皆様、本日は誠にありがとうございました。
おかげさまをもちまして、滞りなく通夜を終えることができました。

夜も更けてまいりましたので、名残惜しくはありますが、本日はお開きとさせてください。

明日の葬儀・告別式は〇時より、(斎場名)にて執り行います。
何卒よろしくお願いいたします。

本日は誠にありがとうございました。

どうぞ足元に気をつけてお帰りください。

喪主の代理で挨拶する場合

喪主の代理で挨拶をする際は、最初に代理であることを述べるのがポイントです。喪主の代理で挨拶する場合の例文は次のとおりです。

【例文】
喪主に代わりまして、親族代表として一言ご挨拶を申し上げます。
(故人との続柄)の〇〇でございます。

本日はお忙しいなか、(故人)の通夜にお運びくださいましてありがとうございます。
皆様にお越しいただき、故人も大変喜んでいることと思います。
故人と喪主に代わりまして、心よりお礼申し上げます。

心ばかりではありますが、あちらの部屋に食事を用意させていただきました。
お時間が許すようでしたら、ぜひお召し上がりください。

なお、明日は〇時より、(斎場名)にて葬儀・告別式を執り行いますので、よろしくお願いいたします。

本日は誠にありがとうございました。

家族葬では通夜を省略する「一日葬」も人気

家族葬では、通夜を省略する「一日葬」も人気です。近年の通夜には儀式的な側面のほかにも、一般参列者と故人とのお別れの場といった意味合いも強くなっています。

そのため、近親者のみで行う家族葬では通夜の場を設けず、葬儀・告別式から火葬までを1日で行うことも珍しくありません。1日のみなので参列者の都合がつきやすく、参列の負担も軽減できるメリットがあります。

「お葬式のひびき」の一日葬プラン

お葬式のひびきでは、通夜を省略することで葬儀にかかる負担や費用を抑えた一日葬プランをご用意しています。

式の前日から宿泊可能な家族葬専用式場をご利用いただけるため、「慌ただしく終わってしまうのは嫌」「ゆっくりとお別れをする時間が欲しい」という方にも安心です。自社ホールは1日1組様限定のため、ほかの家族に気を遣わず、リラックスしてお別れの時間をお過ごしいただけます。

お葬式のひびきの一日葬プランは以下のとおりです。

価格 特徴
①シンプル一日葬 30.8万円(税込) 無駄がなくシンプルなプラン
②スタンダード一日葬 41.8万円(税込) 祭壇花、棺・骨壷のグレードをアップしたプラン
③デラックス一日葬 52.8万円(税込) お花いっぱいの祭壇でお見送りするプラン

「お葬式のひびき」の家族葬プランを詳しく見る

家族葬の通夜に関するよくある質問

ここからは、 家族葬の通夜に関するよくある質問を紹介します。

家族葬に家族以外の人を呼んでもいい?

家族葬だからといって、家族以外は参列できないわけではありません。参列者は、故人の生前の意向や遺族の判断で自由に決めていいのです。ぜひ参列してもらいたい知人や友人がいる場合は、電話や口頭などで参列をお願いするといいでしょう。

同居する家族だけの場合も喪服を着るべき?

同居する家族だけであっても、喪服を着用するほうが無難です。特に宗教者を招いて通夜を行う場合は、マナーとして喪服を着用しましょう。

平服にする場合もありますが、「平服=普段着」ではなく、男性ならブラックスーツ、女性なら黒っぽいワンピースやアンサンブルなどを着る点にも注意が必要です。

お呼びしていない方が来た場合の対処法は?

お呼びしていない方が来られた場合は、近親者のみで葬儀を執り行う旨を丁寧に伝え、式への参列は遠慮していただきましょう。

参列していただいても構わないのであれば、無理にお帰りいただく必要はありません。ただし、対応に差をつけると「私も参列したかったのに」といった不満やトラブルにつながる恐れがあります。

お帰りいただく際は、開式前に故人のお顔を見ていただいたり、お焼香をあげていただいたりしてからにすると角が立ちづらいでしょう。

家族葬の通夜の有無は慎重に判断しよう

家族葬は近親者のみで行う葬儀スタイルです。家族葬の通夜の有無は、故人の意思や遺族の判断によって決められます。

ただ、通夜を行わないことで菩提寺や親族の理解を得られずトラブルになったり、葬儀後に弔問客の対応に追われたりといった可能性もゼロではありません。

バタバタと式が終わってしまい、ゆっくりお別れできなかったと後悔する場合もあるので、通夜の有無は慎重に判断しましょう。

お葬式のひびきでは、費用を抑えつつゆっくりとお別れの時間も確保できる一日葬プランを30.8万円(税込)~からご用意しております。

ご逝去後のお問い合わせはもちろん、事前のご相談、見積もり作成にも対応しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください

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