直葬はどのような流れでおこなわれるのでしょうか。
直葬の場面に立ち会ったとき、流れなどを把握しておくことによって、連絡する方の選定、それを元にした葬儀の規模を事前にご家族で話し合えること。
いざという時にそれらの準備があれば慌てることもなく、親族としても落ち着いた気持ちで故人を見送ることができ、故人の希望に沿った葬儀を執り行うこもとができます。
そのために直葬の流れや段取り、生前の準備についてまとめました。
直葬の流れと費用
直葬の流れ
1.死亡診断書・死亡届をもらう
医師から死亡診断書を受け取り、死亡届に必要事項を記入します。
2.葬祭業者を選び、安置場所を決める
自宅に安置できない場合は、火葬場に併設されている斎場などを利用します。
葬儀会社に葬儀は行わないことを曖昧にせず明確に伝え、搬送車の手配を依頼します。
その他に遺体保冷庫に預ける方法もあります。詳しくは葬儀会社の担当者にご相談ください。
3.葬儀会社との打ち合わせ
葬儀会社の担当者に遺体安置後、火葬の具体的な日時、宗教者の有無、火葬場の予約、かかる費用などを打ち合わせます。
4.死亡届提出・死体火葬許可証の交付
医師から受け取った死亡診断書を、役所に死亡届を提出してから、火葬許可証の交付を受けます。
交付に関しては、葬祭業者に代行してもらうことも多いです。
ただし、代行を依頼した時点で、他の業者に変えることはできません。
代行をお願いするならば、打ち合わせの際に、担当者や会社自体を信頼できると納得した業者に依頼しましょう。
5.遺体の安置
自宅や火葬場、または葬儀会社の安置所に安置します。
自宅の場合は、一般の通夜と同様に近親者で夜を徹して遺体に付き添います。
直葬を行う小型葬儀場には、遺族が一晩付き添える施設を用意できるところもあります。
6.納棺する
家族や親族が集まったところで、棺に遺体を納めます。
故人に持たせたいものがあったら一緒に入れます。
※棺に入れたいものにも、火葬する際に不向きなものがあります。火葬の際や、生前準備の時などにもご相談いただくと良いです。
7.火葬・収骨
葬儀社の洋型霊柩車などで火葬場へ遺体を運び、最後の別れをします。
棺に別れ花を入れる場合もあります。
仏式と執り行う収骨は、二人一組になって骨を拾い、骨壷に納めます。
8.納骨
葬儀をしないと菩提寺への納骨を断られることがある場合もあります。事前に菩提寺の了解を得ておきます。
直葬に必要なもの(費用含む)
棺 |
寝台車、遺体搬送車両 |
ドライアイス(遺体保存) |
遺影 |
お別れ花 |
枕飾り一式 |
骨箱(小) |
役所手続代行 |
火葬料 |
火葬場手配 |
納棺業務 |
管理運営費 |
休憩室料 |
人件費 |
火葬だけを選択する場合でも最低20万円はみておきましょう。
【内訳】
- 病院からの搬送
- 役所の手続き代行
- 火葬場の予約
- 棺一式
- ドライアイスなどの遺体保全処理
- 人件費
- 火葬場までの移動
- 骨壷この他に火葬料もかかります。公営なら1万円未満、民営では5万円ほどです。
※必要な道具・書類・費用などは地域・葬儀会社によって異なります。
直葬の費用
葬儀の全国平均費用は、前記事にもあるように「約196万円」です。
※費用などは葬儀会社によって異なります。
料金に含まれていると思っていた項目がなかったり、オプションとして別料金が発生する場合もあります。
内容を必ず確認しましょう。
生前の準備
生前見積もり
事前に葬儀相談として、何社かに生前見積もりを取られることをお勧めします。
電話の応対で、その葬儀社の良し悪しが分かる場合も多く、生前見積もりを取られると、実際にかかる費用も比較できます。
印鑑
市役所の申請に必要な印鑑(申請人のもの)が必要です。
籍地等は平日の昼間であれば、役所で照合出来ますが、休日夜間受付だと出来ない為、役所手続き用に本籍地と戸籍の筆頭者を調べたり、届出用に業者へ預けても良い印鑑(三文判等)をご用意頂くとよりスムーズです。
遺影写真
写真を作られるのであれば、故人様の写真もご用意されておくと安心です。
「遺影用写真」として最適な写真
- 引き伸ばしに耐えられる解像度の写真
- スナップ写真なら、ピントがあっていて500円玉位の顔の大きさのもの
エンディングノート
「対自分」に対しての生前の準備として、「エンディングノート」は自分の考えを後に残すのに良い方法です。
エンディングノートの内容は、もしもの時に家族がそれを見れば全てが分かる様な形式になっています。
基本的に、ご本人がお亡くなりになった後に執り行う、葬儀を中心に置いた遺言書です。
- 自分の葬儀をどうしたいのか
- 親戚・友人の連絡先や保険・預金等の明細等その他に、本籍を書き込む欄や気に入った写真を張り付けておくページもあります。
最近では「終活」という考え方が普及し、それに伴い一般の書店でもエンディングノートが販売され、宣伝広告として葬儀社が無料配布している物も有ります。
また、ネットで検索すればダウンロードファイルも有ります。
一度手に取っていただきご覧になってみて下さい。