お葬式コラム

2024.01.24

葬儀の時の親族のマナー・立ち振る舞い・役割を解説

葬儀-葬式

親族の葬儀に参列するときに、マナーや振る舞いについて悩まれるかもしれません。

こちらでは、親族の葬儀でできることや、細かなマナーなど親族として必要な知識をご紹介しています。

親族の位置づけや香典の扱いについても解説していますので、ぜひ最後までお目通しください。

 

葬儀での親族の役割

葬儀は基本的に葬儀社が取り仕切り進行しますが、それ以外の対応もいろいろあります。

参列者の応対や、葬儀社とのやりとり、あらゆる判断などと煩雑です。

それらは遺族が中心となって対応しますが、遺族だけでは間に合わないこともあり、そんなときには親族の手を借りることになります。

 

葬儀という非日常かつ深い悲しみの中で、遺族は信頼できる親族を頼りにしています。

親族として葬儀に参列する場合は、そのことを理解して遺族に寄り添いつつ、できるお手伝いをすると良いでしょう。

 

遺族と親族の違い

葬儀では遺族と親族という言葉が聞かれます。

親族とは、血縁関係や婚姻関係のある人のことで一般には身内と呼ばれることもあります。

法律上では、6親等内の血族と3親等内の姻族までがその範囲です。

それより遠い血族や姻族については親戚とされます。

 

対する遺族は、故人を中心に表現する言葉で、故人の両親や配偶者と子ども、故人の兄弟姉妹がこれに当たります。

葬儀参列にあたり、自分の立場を確認しておいてください。

 

親戚の葬儀はどこまで参列すべきか

親戚の葬儀にどの範囲までが出席するべきかという明確な決まりはありません。

一般的には親族とされる6親等内の血族と3親等内の姻族までは参列するのが望ましいでしょう。

 

ただし、この範囲に限らず故人や遺族と交流があるケースであれば、参列することで問題ありません。

反対にお付き合いがまったくないなどであれば、参列を控えることもあるでしょう。

 

葬儀での親族の服装マナー

親族の葬儀では男性では黒紋付またはモーニングコート、女性は黒無地和服または黒のドレスといった正式喪服が必要とされていました。

しかし、昨今ではこれらは遺族が身につけるものとされますので、親族は一般参列者と同様の略式喪服を着用するのが通常です。

 

略式喪服とは、男性は黒いスーツに黒いネクタイ、白シャツで黒のビジネスシューズ。

 

女性は、黒のワンピースまたは黒のアンサンブルでストッキングや靴も装飾のない黒が基本です。

メイクや髪型は、清潔で控えめに。葬儀の雰囲気に合わせた清楚なものが望ましいでしょう。

 

未成年については、学校の制服があればそれを着ます。

制服が無ければ黒や白のシンプルな装いを準備しましょう。

すでに喪服があればそれを着せることになりますが、わざわざ喪服を用意する必要はありません。

 

親族としての一般参列者への対応

親族として葬儀に参列すると、一般の参列者からお悔やみを受けることがあります。

そのときは、親族としてお礼を述べるとともに、葬儀に不適な言葉や態度を取らないよう注意してください。

 

葬儀の進行や遺族について問われた場合は、丁寧に対応しましょう。

わからないことについては、葬儀スタッフに案内するなど関係者としてできることを行ってください。

 

親族が葬儀で出来るお手伝い

葬儀については基本的には葬儀会社が仕事を担いますが、それ以外にも様々な雑務が発生します。

また、親族にしか頼めない事柄もありますので、もし遺族から手伝いを頼まれたら快く引き受けるのがマナーです。

 

ただし、葬儀の主催者はあくまで遺族です。

行動の前には必ず遺族の意向を確認して動くよう心がけてください。

 

受付や雑務

参列者がまず訪れる受付を任されることがあります。

受付では芳名カード、芳名帳の対応や香典の受け取りなどを行います。

親族の代表として参列者と最初に挨拶を交わす大切な役割です。

失礼や不備のないよう丁寧な対応が望まれます。

 

また、こちらで参列者から何かの問い合わせを受けた場合は、できることであればその場で対応し、わからないことは遺族や葬儀会社スタッフにつないでください。

 

会計

受付で預かった香典は集計して喪主に渡します。お金を扱う重要な役目ですので、親族に任されることが多いでしょう。

受付業務と合わせて行うこともあり、遺族の信頼を受けて任務にあたります。

間違いや不備があってはいけませんので、できるだけ複数で行うのが安心です。

 

接待

親戚や親しい方は一般の参列者より早く葬儀に来られることがあります。

その場合、控え室などで待ってもらうことになりますが、そのときのお茶のお世話などを親族が引き受けることがあります。

立場や状況を鑑みて、動きやすければ進んで対応するのが望ましいでしょう。

 

その他の雑務

葬儀当日は不測の事態が頻繁に起きます。

足りない物や急に必要になったものの買い出しなどは親族が引き受けるとスムーズです。

また、館内や駐車場の案内は通常は葬儀社スタッフが行いますが、担当者がいない場合などは親族の助けがあれば安心です。

 

親族の香典について

親族の葬儀には香典を持参します。

香典は関係性の濃さに準じて金額が上がりますので、親族であれば一般の参列者の基準よりも高額を包むことになります。

通常の親族であれば、1~5万円程度。故人が自分又は配偶者の父母であれば5~10万円が相場です。

香典は渡す人の年齢に準じて金額を高くなりますので、故人との関係性と自身の年齢を鑑みて金額を決めることになります。

 

親族が用意する供物など

供物や供花は故人の親族や親しい人が弔意を表すためのお供えです。

香典を渡すのであれば通常は供物、供花は不要です。

ただし、供物や供花については地域の風習や葬儀の状況にもよりますので、どうするのが望ましいかを遺族に相談すると良いでしょう。

 

葬儀での親族の動き

親族として葬儀に参列する場合、一般の参列者とは異なるマナーや振る舞いが求められます。

親族の葬儀での注意点についてみていきます。

 

時間より早く伺う

親族は一般参列の方をお迎えする立場になります。

一般の参列者は案内された時間通りに伺うのがマナーですが、親族は式の開始1時間程度前には会場に入るようにしましょう。

 

葬儀当日、遺族側は受付などの役割を親族に依頼しようと考えていることがあります。

遺族の方が算段しやすいよう、葬儀の知らせを受けたときに、「少し早めに伺います」と伝えておくとスムーズです。

 

葬儀の流れや遺族の状況を把握しておく

親族は参列者をお迎えする側になりますので、葬儀全体の流れや遺族の状況を把握しておくことが必要です。

一般参列者からの問い合わせなどに備えて、大まかなスケジュールは事前に確認しておきましょう。

 

お通夜・告別式を通して参列する

親族は、お通夜と告別式の両方に参列するのが通常です。

どうしても参列できないのであれば、事前に理由を添えて遺族にそれを伝えましょう。

その際には、遺族へのいたわりなど配慮を忘れないことが大切です。

 

もし、お通夜と告別式の両方に出られない場合は、事前にそれを伝えた上で香典や供花を贈るなどでお悔やみの気持ちを伝えると良いでしょう。

 

通夜振る舞いや精進落としについて

葬儀では通夜振る舞いや精進落としなどの食事の席がもうけられることがあります。

詳細は葬儀の形式や、地方の風習によっても異なりますが、いずれの場合も開催されるのであれば親族はそれに参加します。

時間の都合もあるとは思いますが、それぞれの会食の案内を受けたなら、できる限り参加するのがマナーです。

 

通夜振る舞いは、一般の参列者も参加しますので、親族はもてなす側の立場となります。

精進落としは親族と僧侶などが参加します。

通夜振る舞いや精進落としの席は、遺族が弔問客に感謝の思いを込めて準備するものですが、そこではハメをはずすことないようにしましょう。

 

親族の焼香のタイミング

仏式の葬儀では焼香をあげます。

焼香の方法などは宗派などによっても違いますが、一般的には、まず喪主と遺族が行い、次に親族が焼香をあげます。

焼香の順番やタイミングは、葬儀社のスタッフが示してくれますので、それに従って滞りなく進めてください。

 

遺族を支える役割を担う

葬儀での親族の役割は、遺族を支えることです。

弔問客の対応や葬儀全体の細々としたことなど必要があれば進んで引き受けてください。

 

安心・真心の家族葬はお葬式のひびきにご相談ください

お葬式のひびきでは、ご遺族さま故人さまの意向に沿った葬儀を提案いたします。

わからないことや、心配事についても細やかかつ柔軟に対応いたします。

安心と真心のお葬式はお葬式のひびきにご相談ください。

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まとめ

親族として葬儀に参列するときのマナーや考え方についてご紹介しました。

お葬式で親族は一般参列者を迎える側の立場になります。そのことを心得て、遺族や参列いただく方に失礼のない行動を取りましょう。

葬儀は、故人との今世での最後を過ごす大切な儀式です。心残りのないよう、丁寧で穏やかな気持ちを持って臨んでください。