お葬式コラム

2023.10.20

葬儀の受付の挨拶の仕方を解説 | 受付の流れやマナーも併せてマスターしよう

葬儀-葬式

葬儀では、普段とは違う振る舞いや言葉使いが求められます。

式の会場においては、周りの雰囲気に合わせて行動すればよいのですが、迷うことのひとつは、葬儀の受付での挨拶です。

無言でいることはできませんが、適当な言葉が見つからずに戸惑うこともあるでしょう。

参列する側も、受ける側も、マナーを心得て相手を不快にさせないことが大切です。

 

こちらの記事では、葬儀の受付での挨拶について、参列する側と受ける側、両者のマナーをご紹介しています。

大切な儀式で失敗しないよう、ぜひ参考になさってください。

 

葬儀受付での挨拶の心得

まずは、葬儀受付での挨拶の心得についてみていきます。

こちらは、参列する側も受ける側も共通のマナーですので、ご一読ください。

 

静かな声で落ち着いて会話する

葬儀会場には厳かな雰囲気があり、また明るい場ではありませんので静かな空気が流れています。

葬儀受付での大声や、明るい声での挨拶や会話は控えるのがマナーです。

できるだけ、静かなトーンで落ち着いて話すのがポイントです。

聞き取りにくいときは、あまり執拗に聞き返さずに、様子をみて対応するのが望ましいでしょう。

 

相手への配慮を心がける

葬儀の受付係の人は、多くの場合は好意でそれを引き受けています。

また弔問する側の人も、場所に不慣れであったり、どなたかの代理できているなど、それぞれの事情があります。

そのことを理解して、相手に負担をかけない振る舞いを心がけるとよいでしょう。

葬儀についてあれこれと尋ねたり、あまりに事務的な対応などは、相手に失礼になりますのでご注意ください。

 

長話は避ける

葬儀受付で、たまたま知人に出くわしたり、何か用事があったりで受付係と参列者が挨拶以外の話しのきっかけを持つことがあります。

このようなケースでも、受付の場ではできるだけ挨拶程度に留めるのがベター。必要な話しがあれば、場を改めて話すのがマナーです。

 

葬儀受付での挨拶の具体例

葬儀受付に立った参列者は受付係に「この度は、心よりお悔やみ申し上げます」と挨拶します。

対して受付係は「本日は、お忙しい中をお越しいただきありがとうございます」と返しますが、もし、参列者が言葉に詰まっているようでしたら、受付係から先に声をかけてもかまいません。

 

香典の授受があるケースでは、参列者は先ほどの挨拶の後でそれを渡すか、「こちらをお供えください」と声をかけながら差し出します。

受付係は、「お預かりします」と答えて、対応してください。

 

返礼品の受け渡しの際、受付係は「こちらをお持ち下さい」と添えて、参列者は「恐れ入ります」と返答しましょう。

参列者においては、最初の挨拶以外で、すぐに言葉が出てこないのであれば、無理に何か話そうとせず、無言で頭を下げるだけでも構いません。

 

葬儀の受付の流れ

葬儀の受付の流れについてみていきます。

受付は、粛々と進みますので、実際の対応は長くはありません。

その中で弔意を伝えられるよう、心の準備をしておくと良いでしょう。

 

葬儀の受付では、まず記帳を促されますのでそれに従って行います。

次に、葬儀での挨拶の言葉であるお悔やみを述べて、香典をお渡しします。

そして、返礼品を受け取ったら速やかに次の方に場を譲ってください。

 

受付での一連の振る舞いは、丁寧であることを心がけて、香典などの受け渡しは必ず両手で行いましょう。

 

葬儀で使ってはいけない忌み言葉とは

葬儀では「忌み言葉」と呼ばれる、使用を避けるべき言葉があります。

忌み言葉とは縁起が悪いとされる言葉や、死を連想させる言葉など。

次のものがそれにあたります。

 

  • 「次に」「追って」「また」「再び」「続いて」など、死が続くことを連想させる言葉
  • 「死亡」「死ぬ」「生きている」「生存中」など、直接的な言葉
  • 「大変」「消える」など不吉なイメージの言葉
  • 「忙しい」は感じに「亡」が入っているので使わない

 

それぞれの言葉は、必要であれば別の言葉に言い換えて使うのがマナーです。

 

宗派への配慮について

宗教や宗派によって、マナーの違いや適切ではない言葉などがあります。

仏式では、「迷う」「浮かばれない」といった言葉はタブーです。

また、浄土真宗では、考え方の違いから「霊前」「冥福」は使いません。

 

キリスト教では、「成仏」や「往生」などは使われませんのでご注意ください。

 

ただし、自分が信仰していない宗教や宗派については、対処しきれないのが通常です。

会場での案内や周りの方の振る舞いに従って行動しつつ、わからないことはどなたかに尋ねるか、それが難しければ、できるだけ丁寧な対応を心がければ基本的には問題ありません。

 

葬儀の受付の挨拶でマスクをしていてもよいのか

コロナ禍以前のお葬式では、受付時や挨拶、お焼香のときはマスクを外すことが推奨されていました。

しかし、コロナ対応で意識が変化し、マスクの着用義務がなくなった現在は、葬儀会場でのマスク着用は個人の意志に委ねられています。

 

もし、着用するのであれば、白の不織布マスクが無難です。

マスクについてのマナーは定着していませんが、黒など色つきのものはカジュアルに感じる方がいたり、布マスクは清潔ではない印象を与えるなどがあります。

マスクの着用について対応に迷うのであれば、白の不織布マスクを持参して、周りの様子を見てどうするか決めても良いでしょう。

 

葬儀の受付係を頼まれたら

葬儀の受付係は、親族や会社関係者など知り合いで行うのが通常です。

もし、それを頼まれたなら、できるだけ引き受けることをおすすめします。

葬儀の受付係をやったことがないなどの理由で不安があるかもしれませんが、基本的には葬儀社のスタッフがサポートしますので、気負いすぎることはありません。

 

もし、どうしても葬儀の受付係を引き受けるのが難しい場合は、葬儀主催側はほかの方を探さなければいけませんので、できるだけ速やかに断るのがマナーです。

お断りの理由は明確である必要はありませんので「やむを得ぬ事情」とするなどで、角が立たないよう配慮しましょう。

 

葬儀の受付係のマナー

葬儀の受付係は、葬儀に参列される方と最初に接する大切な仕事です。

香典の受け取りなど、責任ある役割も含まれますので、事前にマナーを理解して失敗のないよう対応してください。

 

私語を慎む

葬儀の受付は一般的に2~3人で行います。

定められた時間の中で、次々に弔問の方が訪れますのでそれほど余裕はありませんが、タイミングによって落ち着いたときなどに、受付同士で私語をしないよう気をつけてください。

 

参列者の中に知り合いなどがいても、「久しぶりですね」など葬儀に関係のない言葉を交わさないのがマナーです。

また、葬儀受付は仕事ではありませんが、儀式を担う大切な役目です。携帯電話の電源は切っておくなどの配慮が必要です。

 

参列者と遺族への配慮

受付係は参列者と遺族の両方に配慮して行動するのがマナーです。

参列者の方が迷われたり、困っているようであれば葬儀スタッフや遺族につなぐなど適宜判断してください。

葬儀の当日、遺族の方は、家族を失った悲しみの中でバタバタと葬儀の対応に追われています。

できるだけ遺族の方の負担にならないよう行動することが大切です。

判断に迷うことやわからないことがあれば、葬儀スタッフに相談すれば安心です。

 

安心・真心の家族葬はお葬式のひびきにご相談ください

お葬式のひびきでは、真心のこもったお葬式をご提案いたします。

ご遺族、故人のご意向に沿って柔軟に対応いたしますので、葬儀はもちろん、参列者の対応やアフターフォローなど安心してお任せいただけます。

葬儀の当日、その前後について、細かなことでもご心配ごとがあればご相談下さいませ。

お葬式のひびきに問い合わせる

 

まとめ

葬儀受付での挨拶について、参列者側と、受ける側との両者に必要な心得やマナーについて解説しました。

葬儀ではまず始めに受付を通ることになります。

参列者と受付の対応をする人の両方が故人の関係者であることを思って、丁寧な対応を心がけてください。

 

挨拶の具体的な言葉については、こちらでご紹介しましたが、それらがうまく出てこなければ、無理をしなくても大丈夫ですので、弔意を伝えるために真摯な振る舞いでいるとよいでしょう。

葬儀は、故人との最後のお別れとなる大切な儀式ですので、マナーを守ってお過ごしください。